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望む世界は自分でつくる

子どもふたりと暮らすシングルマザーが、自宅の一室をairbnbで貸して、家にいながら多様性に触れる日々を書いています。4期連続airbnbスーパーホスト。

家に帰ると新しい出会い

2015年の秋、私はairbnbでホストを始めました。自宅の空いている一室(というか、これがやりたくて余分に部屋のある家を買ったのです)を、ネットで申し込みがあった旅行客に貸しています。ベッドルームは個室ですが、リビングルーム、キッチン、トイレ、バスルームは共同で使っています。バスルームに関しては、私たち家族が使いたい時間をあらかじめ知らせていて、それ以外の時間はご自由にどうぞ、としています。食事は基本的に提供しませんが、たまたま食事時にゲストがリビングにいれば一緒に食べようと誘いますし、事前に一緒に食事しながらおしゃべりしたい、とリクエストされたらゲストのぶんも用意して食事をしながらいろんな話をします。

 

私はゲストとの鍵のやりとりを、キーボックスで行うことが多いです。ドアの近くに取り付けてあるボックスに鍵を入れ、暗証番号を教えてあけてもらい、その鍵で家に入ってね、というふうにしています。だから、仕事を終えて家に帰ると、知らない旅行者―そのほとんどが外国人―がいるのです。と言うと、「信じられない!」「怖くないの?」と聞かれます。確かに、チェックインの日はいつもちょっと緊張します。基本的にはそんなに悪い人はいないはずだけど、人としての相性が悪かったらどうしようかな、とか、あとはうまく鍵が開けられるかな、道に迷ってないかな、とか。でも今のところ、そういうことはほとんどありません。

 

「家に帰ったら知らない人がいたら、くつろげないんじゃない?」ともよく聞かれます。私はそもそも人と会うのがかなり好きなほうです。でも、子どもが生まれてからのここ10年弱、夜飲み歩いたり、好きな時に好きなように人と会ったりすることがなかなかできなくなっていました。世の中にはもっといろんな人がいるはず。でも自分が単身で出歩くのは厳しい。だったら向こうに来てもらえばいいんだ!ということで、新しい人がどんどん来てくれる今のしくみは自分には合ってると思います。ただ、四六時中だと家族が疲れてしまうので、ゲストが宿泊するのは1か月のうち2週間、ほかの日は家族と過ごしたり、近所の友だちを招いてごはんを食べたりする時間としています。

 

ゲストが泊まっている期間は、ルームシェアをしているような感覚です。流しに洗い物は放置せずすぐ洗う、冷蔵庫内を整理する、洗濯かごがあふれる前に洗濯機を回す、リビングにおもちゃは出しっぱなしにせず寝る前には片付ける、朝早くにテレビを見るときは音量に気をつける、夜に高いところから飛び降りて遊ばない、など誰かと暮らす上で相手を不快にしないことを自分にも子どもにも課しています。どれも当たり前のことですが、だらけがちな我が家ではゲストがいないとついしてしまいがちなことばかり。「ゲストがいる」ことにかこつけて、自分たちの生活を整えているという感じです。

ホームシェアリングを始めて感じていること

私が自宅のひと部屋を旅行者に貸し出すようになってから、もうすぐ1年半になります。私は会社員で、子どももいます。フルタイムで働き、なおかつ家事育児もしているので、いつも時間がもっとほしいと思っています。

 

それでも自宅をひらいて、世界各国から旅行者を泊めることを続けています。よく「そんな大変なこと、どうやってやってるの?」「よくやるね」と言われるけど、私はこういうことをするのが本当に好きで、こういう日常がおもしろいし飽きないのです。やればやるほどますます楽しい。子どもにとっても、楽しいしいつか役に立つんじゃないかと思うこともあります。「子どもと暮らす自宅を、いろんな人とシェアする」という日常について、お伝えしたいと思います。